徒然草

紫野は人間味のあるアーティストになりたい

Free

おはこんばんにちは。

紫野です。

今日は、懐かしい気持ちを抑えるためのブログになりそうです。

常々感じている社会への不満を、ね。笑

昨日とある駅でお会いした男性が、

ストリートミュージシャンに足を止めておいてお金を払わないって言うのは俺は嫌なんだ。

と仰っていたので、

私もひと言物申したいなーって思ったんです笑。

彼は私に、表明する勇気をくれました。

また会えますように。

 

「Free」。

 

怒られちゃうかもしれないし 、

前にもブログに書いたことがあるけど、

私たち芸術に生きる人って 、

成功しようがしまいが苦しい思いや我慢をしながら、 ギリギリのところで戦ってるから、

無料なら!とか

路上だから!って 、

私たちが掛けているコストや思いをを平気で無下にするようなことを言う人が私は嫌いです。

 

好きじゃない

苦手

なんて遠回しな表現は絶対にしない。

これは私を守るため。

 

声を大きくして言いたいことは、

私たちは「タダ」じゃないということ。

 

であなたや他の人が働くのと同じように、

私たちは自分の時間や情熱やコストをかけている。

私たちに価値を感じてくれたなら、

傲慢かもしれないけれど、

帳尻合わせは必要だと思う。

あなたには働いた分、時給が出るだけ。

私たちには固定給がないだけ。

もしかしなくても、

音楽が社会に貢献していると認識されないものだから、

私たちのことを変わり者だと言う人がいるかもしれない。

馬鹿だという人がいるかもしれない。

大人になりきれてない、

往生際が悪いと思っている人がいるかもしれない。

「勝手に君が選んだ道なんじゃないか」

そう言われたら、もう何も言い返せない。

それでも、

私たちの努力が、時間が、お金が、涙が、

私たちを軽んじる言葉や行動そのすべてに、

無下にされる瞬間を想像してほしい。

どんな気持ちになるか、考えて見てほしい。

私が、間違っているかもしれないけれど。

 

「聞いてやったじゃないか」

「大事な時間を使ってあげたのに」

 

そんな風に思われたらそれまでだけれど。

でもね、

あなたが今、もしくはあの日、

そこで足を止めたアーティストには、

あなたが時間を使い、

ノイズキャンセリングしているAirPodsを片耳だけでも外して、

或いは持っていた荷物を道においてまで

「足を止める」価値があったこと、

「聞く」価値を、

魅力を感じたからであるということ、

忘れないでください。

 

私たちを軽んじる人は、大体

「感動した」「すごい」 っていうよな、と、

こういう地道な下積みを1年毎日続けてきて思うようになりました。

その裏に 「でもお金をかけてまではね笑」 が透けて見えるのが辛くて、

今回新たに私にチケット手売り120枚という目標ができた時、

また痛感したのでブログにしました。

 

昨日のツイートにはもう書いたけど、

だからといってそういう人ばかりじゃないことが私にとっては大きな救い。

決して安くはない3000円のチケット、

1時間で稼げる人もいれば、

3時間かけて稼ぐ人もいるでしょう。

 

初対面の素性のしれない私に、大切な時間を、予定を止めてまで見てくれて、

「チケットいくらですか」と聞いている瞬間、

彼は、彼女は、どんな気持ちだったんだろう。

使う予定のなかった3000円を、

もしくは目当てのものに使う予定だったそのお金を、

偶然行った駅で、

たまたま見つけたぽっと出の路上ミュージシャンに払う、

 

これがどれだけすごいことか、本当に形容しがたいものです。

簡単に分かられては、想像されては困るほどに。

 

初めて知らない人が私のワンマンライブチケットを手に取って下さった時のあの感動は一生忘れません。

忘れられないし、忘れたくない。

今思い出しても涙が出る瞬間でした。

1ヶ月半、1枚も売れなかった。

今日もダメかと、毎日半ば諦めていた。

でも新宿の東口で、私をみつけてくれたサラリーマンの男性。

リクエストを頂いて、リトグリを歌いました。

最後の曲まで歌いきって、

肩を落としたあの瞬間、

「行けるかわからないけど、チケットをください」と3000円差し出してくれたあの男性の顔を1度も忘れたことがない。

夢を追うことの辛さと、

1歩進んだだけの嬉しさ。

それを、私はまた今年、去年と同じような時期に感じることが出来ました。

 

 

だから、私は自分には価値があると思えるようになった。

チケットが売れる度、日々感謝と戸惑いと、幸福感に包まれました。

113人の前に立ったあの日、これが自分が選んで歩いてきた道の先にあったものだと噛み締めることが出来ました。

あの113人のお客様のおかげで、私は自信と誇りを持つことができ、

もしかしたらそれが今となっては驕りになっているかもしれないけれど、

私の原動力となっています。

 

あなたが瓶に入れる100円が、

私にとってどれだけ大きいものか、

きっとあなたには分からない。

でも、自分に価値がつく瞬間なんです。

報われた気分になります。

すごく。

 

 私の心は直ぐに錆びれてしまうから、

あなたが発する言葉ひとつがとてつもないストレスに変わったり、

泣いてしまったり、

毎朝が嫌になったりします。

でも嬉しいこともそうじゃないことも、確かに私がその日を生きた証だとも思う。

 

さぁ、今日も戦いだ。

明日を生きるための戦いです。

行ってきます。

 

また次回。

 

紫野