徒然草

紫野は人間味のあるアーティストになりたい

Alone

おはこんばんにちは。
紫野です。
ブログを書こうと思って書かずに寝てしまったので急いで書いてます。

テーマは「Alone」。
懐かしい、言葉にするのが難しいくらい今よりもっともっと辛かった初期の頃を思い出しています。

昨日はGW最終日の夜でした。
人通りが少なく、さらに流れも早い駅前にポツンと自分1人がいて、活動を本格化させた頃の自分を思い出しました。

チケットを売らなければいけないのに、
1枚も売れるどころか、
人ひとりも止められない不甲斐なさ、
届ける相手がいない寂しさばかり感じていたあのころの気持ちです。
このままだったらどうしようという不安、
普段は見ないようにしていた自分の中の黒い気持ちに久しぶりに会いました。

こんなの、久々だなぁ。

って声に出るくらい本当に、久しぶりに、
「苦しいなぁ」って、
そんなふうに思ったのです。

いやぁ、参ったなぁ。

って、口角だけは上げておこうと必死でした。
昨日はたまたま、いつも応援して下さっている方が来てくださって、本当に「ひとり」ではなかったのですが、でも「独り」でした。

GWの過密スケジュール越えなども相まって体調も優れず、迷ったままその駅に行って、
ジャンルは違えど「自分たちは仲間だ」と仲良くなった大道芸のお兄さんに、
「今日厳しいですよ」と言われて
覚悟して歌い続けた90分でした。

日頃が出会いに恵まれているだけに、
上手くいかないことがちょっとでもあるとすぐに凹んでしまう。
でもそれは、本当は、
「普通」の光景に戻っただけだと思うのです。

だって、音楽なんて売れないし。
売れてないミュージシャンなんて、
白けた目で見られるのが普通なんです。
誰だこいつって、
痛いなこいつって、
なんかやってんなーって、
それが普通なんだと、
活動し始めた頃に痛いほど実感していたはずでした。
最近の自分の環境の恵まれようや羽振りの良さに、
いつの間にかマイナスな気持ちが隠れてしまって、辛くなってしまったのだと思います。

上り坂を昇り続けていると、
ちょっとした道のデコボコくらいで凹んでしまうようになるんだなぁと思いました。
今まで反骨精神や、負けず嫌いな気持ちでやって来れていた厳しい環境がいつのまにかぬるくなっていたのかなって。
それはもしかしたら、私が活動や練習を続けられているからこそ、自分から周りに与える影響がプラスに働くようになっているだけかもしれないけれど。

でももしかしたら、無自覚のうちに、
忘れてはいけないと思っていた「初心」を失いかけていたのかもしれません。

いつもその場で伝えるようにしている「感謝」の気持ち、聞いて貰えることが当たり前ではないこと、自分にとっては全てが宝物であるということ、いつもよりも重みを伴ってお伝えしたような気がします。

情けないところも出てしまったけれど、
たまにこんな日があってもいいんじゃないかな。
たまたま昨日だっただけで、
きっとまた上手くいかない日はそのうちやって来ると思うから。
でも、今までの自分と違うのは、
「独り」だった私が、
寂しさや不安に負けなかったこと。
最後までちゃんとやりきれたこと。
誰にも聞いて貰えないから、
なんて新宿駅に逃げ帰ったりしなかったこと。
偉かったね。

1人になったら1人になったで、
できることって結構あるなぁとも再実感したし、最後はあんなにたくさんの人に聞いて貰えてました。

びっくりしちゃう。
本当に自分は「0」か「100」かしかないやんかって思うくらい差が激しかったんですよ笑。

でも、最後まで歌いきれたからこそ、
歌を受け取ってくれる人に会えて、
一人ひとりにお礼を伝えることが出来て、
目に見える形で応援して頂くことも出来て、
たくさんの暖かい言葉をかけて頂けて、
何より、忘れるまじと思っていた初心にまた会うことができたと思うんですよ。

歌は贈り物です。
私にとっては、宛先不明のお手紙です。
受け取ってもらえて本当に嬉しかった。

Instagramだけは解放しているDMに、
時間差でたくさんメッセージを頂くようになりました。
嬉しい言葉がいっぱい。
何かを響かせることができたんだなって、
いつもにやにやしながら読んでます。

さてさて、今日も行ってまいります〜。



また次回。

紫野