徒然草

紫野は人間味のあるアーティストになりたい

Effort

おはこんばんにちは。
紫野です。
そろそろ定期的に更新がしたいのですが、
忙しすぎて毎日バタンキューしてしまって、
全然書けません。
はぁぁぁ。


今日は、私が言われたくない言葉について「Effort(努力)」というテーマで綴りました。
傷つく言葉というより、
「複雑」だなと思う言葉になるのかな。

それは、「頑張って」と「うまいね」です。

その時は「ありがとうございます」とお返しできるのですが、どうしても素直に喜べない理由があります。
なんか、こんな話ばかりですみません。。。
ご厚意を無下にしたいわけでも、
「私これだけ頑張ってるから!」
っていうアピールがしたいのでもありません。
どうか、俯瞰してお読み頂ければと思います。

「頑張って」については、
別の機会に回したいと思います。
多分そのうち出すと思う。

「うまいね」という言葉に抱く私の感情について、

すごくひねくれた人間なんだなというか、
自分の性格の悪さを感じます。
でも、そうならざるを得ないよなって
自分を納得させたいのも少なからずあるなと、
この記事を書いていて思いました。

どうして、「うまい」という言葉に喜べないのか。

すっごくざっくり言うと、
「当たり前じゃん」って思うからなのかな。
だって、これでお金もらってるんですよ、
最低限の「うまさ」って必須でしょう?

「チケット、売りたいけど下手なんです。
でも毎日やってます。
一生懸命やってます。」

…売れますか?売れないですよね。
それこそ、
「頑張って」で終わってしまいます。


ただでさえ、「音楽が売れない時代」。
自分の歌なんて、
見向きもされないことの方が多いのに、
うまくなりたいと思わないわけがない。
私は結構体育会系育ちだし
頭も使っているつもりではあるけれど、
効率も戦略ももちろん考えるけれど、
やっぱり「ストイック」であることが自分にとっては大事な根幹なんです。

「いやできるまでやれよ、弾けるまでやれよ」
「売れるまでやれよ」
「必死でやれよ」

って思うことの方が多くて。
変な話、行きたい大学あるけど赤本のこの部分だけはどの年度のものを解いてもなんか間違えちゃう…っていう局面で、
じゃあその大学諦めるの?諦めないよね?っていうことなんです。

「上手」であることは、
最低ラインで課せられることだと思うから。


自分の歌に、
目に見える形で「価値」をつけてもらうために、
できること、やるべきこと、
なんでもやります。

死ぬ気で練習しています。
寝る間も惜しんで練習しているのです。
うまいのなんて、当たり前です。
だって、何百回歌い込んでいることか。

ギターあるある

  • 指がへこんだり皮がすごく硬くなる
  • 指先の感覚が消える、痛すぎる
  • 手汗で弦がサビて指先が真っ黒
  • ネイルが剥げる
  • 爪が欠ける
  • ささくれが出血する

とか、
もちろん、声が枯れてしまう、とか
普通に当たり前なことなんですけど、
慣れてるんですけど、
やっぱり痛いものは痛いんです。
それでも、ちゃんと披露できるようになりたい。
ニーズに応えられるようになりたい。
ちゃんと、
価値を付けてもらえるだけのレベル、
それ以上のレベルにしたい。
そう思っています。

マイク越しでは「失敗しちゃった、えへ」とか
「歌詞間違えちゃった、あぁぁ」
とか笑いに変えているけれど、
内心自分への怒りでそれこそ腸煮えくり返るんですよ。

ギターも歌も、
情けない話ですが、
学費を稼ぐことに手いっぱいで習えません。
独学で、なんでもして練習するしかありません。
すごく要領も悪いし、不器用だし、
ちょっとやってみたら「あ、できた」
なんてことにはならない自分のことが憎たらしい。
お金が無いのは言い訳だっていう人もいるし、
5000円でも工面してどうとでも出来るでしょ、っていう人もいます。
それに関しては間違いないとも、
同じ立場ならそんなん言えんやろとも思いますけれど。


だからといってヘタなままでいいわけもないですよね。
ヘタな歌なんて、
誰も引き留められない、
価値なんてつけてもらえない。
だから、この道に進むと決めていく以上、
自分が生きていくために死ぬほど努力するなんて、
「普通」だし、
「習慣」だし、
「当然」なんです。
厳しいこともたくさん言われましたし、
今でも言われるし、
それでも負けてたまるかって、
悔しいって、帰って練習するんです。
だってこれしか方法がないから。

アーティストさんと話していて、
「ストイックだよね」
って言われるけれど、
自分にとってはできて当然なことなんです。
でも謙遜しすぎると引かれるし、
開き直ると嫌われるし、
あぁ人間ってめんどくさい。

朝、早く起きて公園にいってギターを練習する。
夜、終電で帰ってきて河川敷で練習する。
その日の反省をする。
新しい曲のレパートリ―を増やせるように練習する。
歌詞解釈に時間をかける。
表情筋を動かす練習をする。
滑舌をよくする練習をする。
新しい技術を身に着ける、
それが正しいやり方じゃなくても。
表現者なんだもの、
120%その世界観を伝えるための最低限の努力を怠って、どうやってお金を頂くんですか?
通りすがりの方が、見ず知らずの私に、
1時間一生懸命働いたお金を瓶に入れてくれるんですよ。
正社員でもバイトでもそうです。
死ぬほど練習するなんて、
痛くてもやるなんて、
当たり前じゃないですか?

お客さんに聞いてもらう歌は、
すべて「結果」です。
「歌ったことないから」とか
「うろ覚えだから」とか
そんなものはすべて言い訳です。
そういう言葉を使ってしまう自分や、
そんな状況に陥ってしまうくらい練習が足りていない自分のことが私は大っ嫌いです。

リクエストをお引き受けしたからには、
分からなくてもアレンジでも何でもすればいいんです。
ピンチもしっかり切り抜けなくちゃいけない。
できないなら「できない」と謝らなくちゃいけない。
「やります」と言ったらしっかり100%のものを「納品」しなければいけません。

笑顔で聞いてくれてありがとうって、
胸を張って言えるようにしておかないことがそもそもダメなんです。
だって、
私が商品にしているのは「私自身」だもの。
私の声で代わりに歌える人なんていないし、
AIは助けてくれないんですよ(笑)。


たとえ、
聞いてくれている人がただの酔っ払いでも、
冷やかしでも、
そこにいる以上は「お客さん」なんですから。
だから、私はもっと練習して、
「うまい」をもっと当たり前にしなければならないのです。

それに、
「うまい」だけならそんな人は腐るほどいるんですよね。
だって、お金払ったら誰でもプロに習えるでしょう。
私はあまり詳しくないけれど、
Tiktokを見たら、上手な人なんていっぱいいます。
でも、みんなそれでご飯食べられないでしょう。
それは、「みんな上手だから」です。
「うまいだけだから」です。
埋もれてしまうからです。
私が目指している場所とは違います。
Tiktokでバズりたいだなんて、
思ったことすらありません。

私は、歌もギターも何かがものすごく長けているミュージシャンではないです。
特徴も特にありません。
そして、「うまい」と思われたいミュージシャンでもありません。

「響かせる」人になりたいんです。
何かを「伝えられる」人になりたいんです。
「なんかいいよね」って、抽象的な好印象だけでも与えられればいいんです。

そのために、「努力の量」は絶対に負けない。
「気持ちの強さ」も絶対に負けない。
路上ライブが大体1日4時間、
早朝1時間、
深夜2~3時間、
文字通り寝る間を惜しんで練習していて、
人様にお聞かせできないレベルのミュージシャンなんてむしろ今すぐやめた方がいい。
趣味のレベルに戻すべきだと思っています。
努力が報われるとは思いませんが、努力しない人は絶対に報われない。


これは、あるトラウマの思い出なんですが、
ある女性に言われたことがあって、
それが今私を支えてくれています。

「あなたの歌にいくらの価値がつけられるかと思って聞かせてもらったけれど、価値はつけられないわ。
あなたに100人ワンマンなんて無理よ、
勉強ができるなら今すぐ諦めて地元にお帰りなさい」

と彼女は私に言いました。
1時間も、新宿駅南口で、
知らない中年の女性から説教されました。

あの時は何が起こっているのか分からなかったし、
彼女が私に何を言ってほしかったのか、
今でも分からないし、
何この人、ってどす黒い気持ちばっかりで、
さらに悔しさばっかりで、
何か言われている最中も、
電車の中でも、
家に帰ってからも、泣いてばっかり。
3日間ほど立ち直れないほどに心がバキバキに折られました。
寝れないし、食べられないし、
チケットはその時32枚しか売れてなくて、
時間だけが過ぎて行って、
もう頑張れないって思いました。
本当に無理かも、
って本気でそう思っていました。

でも、吹っ切れました。
何かが自分の中で変わって、それまで以上に必死になりました。
あの人が言った意味が、分かったんです。
その後から、チケットが売れるようになりました。
完売以上の成果を出せました。

お金も、人の心も、
「練習」「努力」「誠意」だけでは動かせないのだということが私なりの解釈でした。
それに伴う「結果」「成長」「実力」がないと、動かせません。
「うまい」のも、
「うまくなる」のも私にとっては当たり前で、
そしてこれからも半永久、
私ににつきまとう課題です。


上述の通り、私は「響く」歌が歌いたい。
「すごい」歌が歌いたい。
「いい」歌が歌いたい。

そのためにうまくなることが必要なら、
いくらでも練習します。
死ぬ気で、練習します。
それに見合った結果をお見せします。

GW明け、また地獄の始まりなのか、
嬉しいんだか嬉しくないんだか分からない重大発表があります。
ぜひ、「目に見える」形で、
応援してください。
必ず、対価以上のものをお見せします。
どうぞよろしくお願い致します。

またどこかで。

紫野